
ゼウス様、以前から進めていたフライ・アイの調教が完了致しました。

おお、そうか!
視力の良さを武器に獲物を狙う凶暴な生き物だったが、
それを従わせる事に成功するとは・・・。

それだけではありません。
フレアーによって、被写体をズームしたり、
夜でも目が見えるようになっております。
そして、私達と同じようにテレパシーによる情報の共有が可能です。

ほう!

しかし、100匹と言えど、少ないような気もするが・・・。

ご安心を。
そう思って交配を進め、次のフライ・アイを
育成しているところであります。
みさとりんの前にフライ・アイが現れた。

何?
この気色悪い生き物!
大きな目に翼が生えているわ。

その生物は、フライ・アイと言って、
フェアリー・スターでは、最も凶暴な生物の1つに指定されていたの。
その凶暴さゆえに凶悪犯同様、
デビル・スターに送られる事になったわ。

魔星達も、その凶暴性を買って、一緒に連れて来たのね。

いや、そんな事が理由とは思えないわ。
フレアーによって凶暴性を司るDNAは破壊され、
従順な生き物になっているみたいよ。
空を飛べる事と、大きな目を駆使して
「みさとりん」の情報を集めるつもりなんだわ、きっと。


もちろんよ。
デビル・スターにいただけあって
フレアーを、ふんだんに浴びているからね。

じゃ、バブル・ラップ。
フライ・アイが、泡に包まれる。

フライ・アイは、デビル・スターに送られた。
しかし、泡に包まれる前にフライ・アイが見た映像は、魔星達にテレパシーで送られていた。

この者が、みさとりんか・・・。

我々が想像していた姿と大差ありません。

なかなか可愛いではないか。
気に入った。

ゼウス様、この映像からして「みさとりん」は、
小学校高学年ぐらいの少女かと思われます。

見た目、身長、体重とも全国平均レベルといったところだな。

フェアリー・スターには、
この条件に当てはまる少女が、1万人ほどおります。

全国平均レベルからして絞り込んでいくのは難しいかもしれんが、
なんとしてでも「みさとりん」の正体を暴くのだ。

ハハッ!
その頃、みさとりんは、空飛ぶ魔星・イーグルと戦っていた。

みさとりんは、空を飛んでイーグルの攻撃を交わすと、上空でイーグルと対峙する。

俺の攻撃を交わすとは・・・。

あなたの攻撃なんて、このマントが有れば何て事無いわ。
みさとりんは、得意気に手袋をした右手の人差し指で鼻の下をこする。

デビル・スターに帰ってもらうわよ。
バブル・ラ・・・。

おっと待った。
スカートの中を見られているが、いいのか?

えっ?
みさとりんは、自分の真下にいるフライ・アイに気付いた。

きゃっ!
こんな所にフライ・アイが・・・。
私のスカートの中を見るなんて許せないわっ。
バブル・ラップ。
フライ・アイが、泡に包まれる。

ハッハッハッ。
クマのパンツとは可愛いな。

えっ?
クマのパンツ?

フライ・アイが見た映像は、
テレパシーでリアルタイムに俺達に送られるのさ。

やはり、フライ・アイの目的は、私の正体を暴く事だったのね。

フライ・アイは優秀だぜ。
お前の正体がバレるのも時間の問題だ。

なんですって!
生憎だけど、泡で包まれた今、
フライ・アイは、もう役には立たないわ。

テレパシーが遮断されてしまうんだろ?

そうよ。
そして、今度こそ、あなたが包まれる番よ。

おっと捕まるにはまだ早いぜ。
俺のスピードについて来れるかな?
イーグルは、ジグザグに飛行しながら下降して行った。
みさとりんもイーグルを追うが、イーグルのスピードに付いていけない。

攻撃を交わす事は出来ても、俺を捕まえる事は出来ねえな。

仕方無い。
時間を止め、その隙にバブル・ラップでイーグルを閉じ込めた後、再び時を動かした。

こ、これは一体どういう事だ?
どうして俺が既にバブル・ラップで閉じ込められているんだ?
素早さでは俺の方が圧倒的に上だったはず・・・。

どうしてだか分かる?

そ、そうか!
お前は、瞬間移動が出来るんだったな。
ずるいぜ、みさとりん。

イーグルとフライ・アイは、デビル・スターに送られた。
そして、すぐに「みさとりん」は、スター・シップの自分の部屋へと戻り、
スカートをめくって、今、履いているパンツを鏡を見て確認した。

こ、これは、私が一番気に入っているクマのパンツ・・・。
それを、どうして「みさとりん」の時に履いているの?
コントロール・ルームへ行き、由夏に聞いてみた。

それはね。
みさとりんのコスチュームとメグミの体を融合させる時に
キャミソールとパンツだけになったでしょ。

そうか!
あの時のパンツだったんだ!

変身すると、あの時の下着プラス「みさとりん」のコスチュームに
なるように変身プログラムが組まれているの。

私達もメグミのパンツの後ろにまでは気が回らなかったわ。

一番のお気に入りとはいえ、履き過ぎて少しヨレヨレになったパンツを
魔星なんかに見られるなんてショック・・・。