みさとりんが、バトントワリングの技術を習得する頃、由衣と由夏の作業も終了した。
由衣は、アンチ・スウェットの光線に耐えられるように
みさとりんの変身プログラムを改良した。

みさとりん、再変身してみて。
みさとりんは、一度、コスチューム・アウトし、再度、みさとりんに変身した。

見た目は、何も変わっていないけど、
アンチ・スウェットの光線を受けても、
変身が解除される事は無いのね?

もちろん。
そして、由夏は、みさとりんに製造した武器を渡す。

さっき使っていたバトンと同じね。

見た目は同じでも、このバトンの先から発射される光線は、
デストロイヤーと言って、アンチ・スウェットの光線と混ざり合うと
爆発を引き起こすようになっているの。

では、バトントワリングの高速回転技術も身に付けた事だし、
いざ、ゼウスにリベンジよ。
みさとりんは、オドーの砦の地下室へと潜入した。

みさとりん、また来たのか。
お前の正体が「立花メグミ」である事は、もう分かっている。

たとえ、私の正体を見破ったところで、もう遅いわ。
これから貴方は、デビル・スターに帰るのよ。

お前にバブル・ラップは、使わせないぜ。
もう一度、その変身を解いて魔法を使えなくしてやる。

喰らえ、メタモルフォーゼ・ブレーカー。
側近は、アンチ・スウェットの光線を発射すると、みさとりんの体に照射された。

馬鹿な奴よ。
二度も同じ攻撃を喰らうとは・・・。
しかし、変身が解ける事は無かった。

へへんっ。
みさとりんは、手袋をした両手を腰に当てた後、
得意気に手袋をした右手の人差し指で鼻の下をこする。

な、なぜだ?
なぜ、変身が解けん?

私のコスチュームは、生まれ変わったのよ。
もうメタモルフォーゼ・ブレーカーなんて怖くないわ。

なんだとーっ!

もう、そんなガラクタに用は無いでしょ。
私が、消し去ってあげるわ。
みさとりんは、バトンを取り出すと、高速でバトンを回し始めた。

何をする気だ?
バトンを回せば回すほど、バトンにエネルギーが、チャージされていく。
そして、満充電になった後、

デストロイヤー!
バトンに溜められたデストロイヤーの光線が勢い良く、
側近が持っているメタモルフォーゼ・ブレーカーの中に入って行った。

何だ、今のは?
すると、メタモルフォーゼ・ブレーカーの内部に溜まっていた
アンチ・スウェットの光線とデストロイヤーの光線が、化学反応を起こし、
メタモルフォーゼ・ブレーカーが、熱で真っ赤になった。

あっ、熱ーいっ。
たまらず、側近は、メタモルフォーゼ・ブレーカーを放り投げる。
「ボカーーーン!」
メタモルフォーゼ・ブレーカーは、大爆発を起こす。

うわーっ!

ゼウス、これで貴方も終わりよ。
おとなしくデビル・スターに帰るのね。

ま、待て・・・。
話し合おうじゃないか・・・。

問答無用。
バブル・ラップ。
ゼウスは、泡に包まれた。

おわーっ!

シュート・イ・・・。

た、頼むから、俺の話を聞いてくれ。
泡に包まれ、何も出来なくなった今、
すぐにデビル・スターに送る事は無いだろう?
みさとりんは、躊躇し、

いいわ。
あなたの最後の話、聞いてあげるわ。
ゼウスは、話を始める。


それで。

これでは俺の欲求を満たす事は出来ん。
だから、フェアリー・スターに戻って来て、
ハーレムを創ろうと思ったのだ。
しかし、お前のせいで俺の野望は打ち砕かれた。

クスッ、悪かったわね。

もうフェアリー・スターにハーレムを創る事は諦める。
そして、これまでに誘拐した女は、みんな解放する。
その代わり、フェアリー・スターにいる美人の悪女を
デビル・スターに送ってもらいたい。
俺は、デビル・スターでハーレムを創る。

私もフェアリー・スターの法律で裁けない悪女を
デビル・スターに送る事には同感だけど、
デビル・スターのような過酷な環境じゃ、美人は生きられないわ。

いや、デビル・スターに、快適な環境を作ってあるのだ。
今のところ、俺と側近しか入れんがな。

でも、どうやってフェアリー・スター星人をデビル・スターに送るの?
フレアーを浴びていないのよ。

俺は、フレアーを放出する事が出来る。

なるほどね。
貴方の気に入った美人にフレアーを照射した後、
私が、バブル・ラップで包めばいいって事ね。

さすが、みさとりん。
話が早い。

でも、罪も無い美人にフレアーを照射してはダメよ。
悪女かどうかの判断は、私が、させてもらうわ。

いいだろう。

それと、1つ、お願いがあるの。

何だ?

私の正体を絶対にバラさないで欲しいの。

当然さ。
お前が居なくなっては、俺も困るからな。
ホッとする「みさとりん」。

じゃ、決まりだな。
では、まず、側近にデビル・スターに帰ってもらい、
美女の受け入れ態勢を整えてもらう。
側近をバブル・ラップで包んでくれないだろうか?

分かったわ。
バブル・ラップ。
側近は、泡で包まれた。

ゼウス様、先にデビル・スターで、お待ちしております。

うむ。

じゃ、行くわよ。
側近は、デビル・スターへと帰った。

次に、俺を包んでいる、この泡を割ってくれないか?

ええ、いいわ。
みさとりんは、ゼウスを包んでいる泡を手袋をした右手の人差し指で突き、割ってやった。
ゼウスが、解放されたところで、

よし、では、みさとりんよ。
悪女狩りに出発だ。

ウフフ・・・。
みさとりんは、ゼウスとタッグを組む事になるのであった。