
みさとりんの変身が、どうして解除されたのか、
早急に原因を突き止めないと・・・。

謎の光線の正体を調べるから、メグミ、みさとりんに変身して。

大丈夫なの?
変身を解除されてしまったけど・・・。

大丈夫よ。
みさとりんの変身プログラムは健在よ。

じゃ、コスチューム・プレイ。
メグミは、みさとりんに変身する事が出来た。

でも、ゼウスに会えば、また変身を解除されてしまうわ。


すご~い。
そんな機能があったなんて。
さすが無敵のコスチュームと呼ばれるだけの事はあるわね。
由夏が、その光線の成分を調べたところ、

あの光線は、アンチ・スウェットだわ。

アンチ・スウェット?

発汗を抑える事の出来る光線よ。

汗が、エネルギー源である「みさとりん」のコスチュームだけど、
アンチ・スウェットの光線を全身に浴びた事によって、
メグミの体の表面にある汗が全て蒸発し、
一時的とはいえ、エネルギー源を断たれたコスチュームは、
変身を維持できなくなって、変身が解けてしまったのよ。

しかし、どうしてゼウスが、あんな装置を・・・。

う~ん・・・。
あんな、女にしか興味の無いゼウスに、
あのような物が開発出来る訳も無く、
だとしたらタナトスかもしれないな。

タナトス?

250年前の魔星の首領よ。
当時、フェアリー・スター1の科学者だったの。


それと並行して「みさとりん」の変身を解く装置も開発していたのよ。
きっと・・・。


そうかもしれないね・・・。
ま、その話は置いといて、まず、アンチ・スウェットの光線を
発射する装置を破壊する為の武器の製造。
これは、私が、やるわ。
次に、みさとりんのコスチュームへのアンチ・スウェットの光線対策。
これは、由衣、あなたがやって。

オッケー。

そして、みさとりん。
あなたにはバトントワリングの技術を習得してもらうわ。

バトントワリング?
でも、なぜ?

話は、後よ。
シークレット・ルームへ来て。
由夏は、5代目の救世主を呼んだ。

由夏、何の用かしら?

現みさとりんに、バトントワリングの技術を教えてあげて欲しいの。

いいけど、どうして?

これから製造する武器のエネルギーのチャージ方法として、
バトンの高速回転の技術が必要なの。

ふ~ん。
詳しい事は、あまりよく分からないけど、
バトンを高速で回す事によって発電しようって訳ね。
分かったわ。
5代目の救世主は、バトントワリングの技術を披露した。
まずは、基本中の基本、高速回転。
続いて右手から左手移し・・・。
5代目の救世主は、次々に技を披露していく。
- 高速ドリブル
- 片足通し
- 空中キャッチ
- 空中1回転キャッチ
- 空中1回転+背面キャッチ
- 空中2回転+背面キャッチ
- 空中前転キャッチ
- 空中後転キャッチ
そして、極めつけは空中バク転キャッチ。

すごーい!
さすが、バトントワリングの名手ね。
目が回りそうだわ。

エヘヘ、こんなの大した事無いよ。

こんなにバリエーションが、あったなんて。
でも、パンツが丸見えだったけど恥ずかしくない?

私は、平気よ。
現役時代は、バブル・ラップで魔星を包んだ後、
再びデビル・スターの地獄を味わう者への
せめてものサービスという事で、バトントワリングを披露していたの。
特に空中バク転キャッチは、サービス満点で
魔星にはウケが良かったわ。
ウフフ・・・。

でも、私は、嫌だわ。
魔星のような罪人にスカートの中を見られるなんて
プライドが許さないわ。

確かに私の技は、余計なモノも多かったかな?
てへっ。
でも、これは、ただのパフォーマンスよ。
私は、バトントワリング部に所属していたから出来るだけよ。
早速、バトントワリングの練習が始まった。
現みさとりんは、手袋をした状態でバトンを回そうとするが、何度やっても上手くいかない。

ええい、もどかしい。
ねぇ、バトントワリングの名手だったら
手袋をした状態でも、ちゃんと出来るの?

う~ん・・・。
私でも手袋をした状態だと、やりにくいわ。
だから、いつも素手でバトンを回していたの。

じゃ、私も手袋を脱いで、素手で、やぁ~ろぉ~っと。

ちょっと待って。
あなたの場合は、訳が違うわ。
エネルギーが、手袋を介して
バトンにチャージされていくから手袋は必須よ。
でも、慣れるまでは素手でも構わないわ。
現みさとりんは、手袋を脱いだ。

くさ~い。
プ~ンとしたニオイが鼻を突く。

手袋をしていると、手が臭くなって嫌だよね?

そだね~。
魔星にバトントワリングを披露する時、
少しでも華麗な技を見せる為に、
いつも手袋を脱いでいたから、その気持ち、分かるわ。
その後、練習する事、数時間。
現みさとりんは、手袋を着けていても回せるまでに上達した。

すごいじゃない!
手袋をした状態なら私よりも上手いよ。

エーッ!
バトントワリングの達人に褒められるなんて、
こんなに嬉しい事は無いわ。
現みさとりんは、誇らしげに手袋をした右手の人差し指で鼻の下をこするのであった。