メグミは、学校から帰った後、両親が経営する

花屋の仕事を手伝っていたところ、奇妙な客が現れた。

 

化学研究員化学研究員

パンギーの花を100本下さい。

メグミメグミ

えっ?

パンギーの花ですか?

この店には、そんなクサイ臭いのする花は、

売れないから置いていません。

化学研究員化学研究員

そうですか?

じゃ、スティンクの花を100本下さい。

メグミメグミ

スティンクの花も人気が無いので置いていません。

化学研究員化学研究員

では、スメリーの花は?

メグミメグミ

スメリーの花なら10本くらいなら有りますけど・・・。

化学研究員化学研究員

10本か・・・。

少ないな。

メグミメグミ

でも、どうして、そんなクサイ臭いのする花ばかり欲しいんですか?

化学研究員化学研究員

単なる私の趣味ですよ。

では、スリープの花を100本下さい。

メグミメグミ

そんなに多く買って大丈夫ですか?

香気で眠ってしまう可能性がありますよ。

化学研究員化学研究員

ええ、充分承知していますよ。

メグミメグミ

不眠症か何かで、お困りなんですか?

化学研究員化学研究員

いやいや、実は、私には野望がありましてな。

みさとりんの正体を暴こうと思っているんです。

メグミメグミ

えーっ!!

あのスーパーヒーローの正体をですか?

でも、何故?

化学研究員化学研究員

あなたも「みさとりん」に、

10億円の懸賞金が掛けらている事は、ご存知でしょう。

メグミメグミ

え、ええ・・・。

化学研究員化学研究員

君も「みさとりん」と同じぐらいの年頃だと思うが、

みさとりんの正体を知りたいとは思わないか?

メグミメグミ

そ、そりゃ~、知りたいですよね。

なんと言っても、みさとりんは、

フェアリー・スターの救世主ですもんね。

化学研究員化学研究員

そうだろー。

メグミメグミ

で、どうやって「みさとりん」の正体を暴くつもりなんです?

化学研究員化学研究員

それは、言えませんよ。

メグミメグミ

教えて下さいよ。

私だって、みさとりんの正体が知りたいんです。

なんなら、その計画、私と一緒にやりません?

もし、協力させてもらえるのなら、この花を半額にしてもいいですよ。

化学研究員化学研究員

ええーっ!

ほんとに?

それなら一緒にやりましょう。

その方法とは、みさとりんを、スリープの花の香気で眠らせるのです。

みさとりんみさとりん

いい匂い、心が癒されそう。

でも、なんか、段々、眠くなってきたわ・・・。

その場に倒れる「みさとりん」。

 

そこへ、ガスマスクを付けた男が現れる。

 

みさとりんみさとりん

あ、あなたは誰?

化学研究員化学研究員

ホッホッホッ。

どうやら「みさとりん」といえど、

この香気の前には、ひとたまりもなかったな。

みさとりんみさとりん

わ、私を、どうするつもりなの?

化学研究員化学研究員

決まってるじゃないか。

お前の正体を暴くのさ。

みさとりんみさとりん

わ、私の正体を・・・。

そ、そんな事させないわ・・・。

化学研究員化学研究員

フッ、この香気を吸った今、お前は、もう終わりだ。

男は、みさとりんの仮面に手を掛ける。

 

みさとりんみさとりん

そ、その手を離しなさい・・・。

あっ、でも、体が動かない・・・。

みさとりんは、抵抗する事が出来ず、仮面を剥がされてしまう。

 

みさとりんみさとりん

ダ、ダメーッ!

みさとりんは、顔を背けるが、男は、カメラのシャッターを何度も切っていた。

 

みさとりんみさとりん

や、やめてーっ!

写真を撮らないでっ!

化学研究員化学研究員

ハハハ・・・。

みさとりんみさとりん

イ、イヤーッ!

化学研究員化学研究員

その写真を魔星に見せれば、10億円は、私の物。

もちろん、あなたにも報酬は支払います。

メグミメグミ

素晴らしいシナリオですね。

これなら「みさとりん」も一発ですよ。

化学研究員化学研究員

ヘヘヘ。

では、明日、ここへ来て下さい。

メグミは、その客の住所が記された紙を受け取った。

 

そして、客は、半額になったスリープの花100本を片手に上機嫌で帰って行った。

 

メグミメグミ

(私の正体を暴こうなんて、とんでもないわね。

懸賞金に目が眩んだようだけど、

私だって正体を見破られる訳にはいかないわ。

なんとしてでも阻止しないと・・・)

メグミは、すぐに由衣と由夏に、この事を話した。

 

由衣由衣

この男は、化学会社の元研究員。

自宅の地下室で、毎日、研究に没頭しているわ。

そして、数々の事件を起こして、

去年、勤めていた会社を懲戒解雇になっているわ。

メグミは、早速、みさとりんに変身し、地下室へと潜入した。

 

みさとりんみさとりん

すごーい!

さすが元研究員だけあって凄い設備ね。

そして、100本のスリープの花が漬けられている水槽を発見する。

 

みさとりんみさとりん

これが、私を眠らせる為の香気ね。

化学研究員化学研究員

そこで何をしているっ!

みさとりんは、見つかってしまう。

 

化学研究員化学研究員

おっ、お前は「みさとりん」!

何故、お前が、ここにいる?

みさとりんみさとりん

なにやら悪だくみをしている者がいると聞いて、

色々と調べていたら、ここに辿り着いたの。

化学研究員化学研究員

どうして、ここが分かったのか、よく分からんが、丁度いい。

みさとりんよ、覚悟しろ。

ここで、お前の正体を暴いてやる。

研究員が、操作盤のボタンを押すと、

噴射口から臭気が噴き出し、みさとりんの顔にかかった。

 

みさとりんみさとりん

うわっ!

くっさぁ~い。

なによ、このニオイ?

化学研究員化学研究員

どうだっ!

スティンクの花の臭気は?

みさとりんみさとりん

ゴホッ、ゴホッ、こんなにクサイ臭気は初めてだわ。

みさとりんは、その場に倒れる。

 

化学研究員化学研究員

終わったな。

お前の素顔、見せてもらうぞ。

みさとりんみさとりん

(だ、だめよ!

今の粘着力の弱い仮面では・・・。

このままでは仮面を剥ぎ取られてしまうわ・・・)

化学研究員化学研究員

フフフ、俺は、みさとりんの正体を暴いた者には

賞金10億円が出ると聞いて、魔星に魂を売ったのよ。

一生の自由を手に入れる為にな。

みさとりんみさとりん

では、逆に、あなたの正体を暴いてあげるわ。

様々な悪事を働いていたミスター・ケミカルさん。

化学研究員化学研究員

な、なぜ、俺の名前を?

みさとりんみさとりん

あなたは、化学会社に勤めていた頃、

毒ガスを製造して同僚など5人の命を奪おうとしたわね。

化学研究員化学研究員

デタラメだ!

みさとりんみさとりん

あなたの事は、ちゃんと調べてあるの。

みさとりんは、研究員が行った全ての悪事について語った。

 

化学研究員化学研究員

そこまで俺の事を知っているとはな・・・。

みさとりんみさとりん

今、私が言った事、ぜ~んぶ警察にバラしちゃおうかしら?

化学研究員化学研究員

ま、待ってくれ。

俺は、デビル・スターになんか行きたくない。

 

みさとりんみさとりん

(決まったわ!)

「へへんっ」と言わんばかりに、

みさとりんは、手袋をした右手の人差し指を鼻の下で往復させる。

 

しかし、往復する指先が、仮面の下部に何度も当たる為、仮面がグラつき、

粘着力が弱いままの仮面は、その動作に耐えられず、剥がれ落ちた。

 

みさとりんみさとりん

キャッ!

みさとりんは、手袋をした両手で素顔を覆う。

 

化学研究員化学研究員

おっ、お前は、花屋の娘!

みさとりんみさとりん

正体を見破られた以上、仕方無いわ。

メモリー・イレイサー

研究員は、その場に倒れ、みさとりんの正体は守られた。