フェアリー・スターのある所に「仮面王国」と呼ばれる国があった。

 

身分が、貴族と奴隷に分かれており、貴族は、

奴隷に素顔を見せるのは汚らわしいと考え、仮面で素顔を隠し、

素手で触れてはいけないものとして、いつも手袋をし、

奴隷が、素足なのに対し、貴族は、ブーツを履いていた。

 

貴族は、奴隷と違って、優雅な暮らしが出来る反面、厳しい掟もあった。

 

それは、奴隷に仮面の下の素顔を見られた者は、奴隷と同じ扱いにされるというものだった。

 

フェアリー・スターとデビル・スターの最接近により、

魔星となったローグとフードラムが、フェアリー・スターに帰って来たが、

この2人も、かつては仮面王国の奴隷だった。

 

彼らが、奴隷としての恨み、辛みを忘れる訳も無く、復讐の為、仮面王国を襲っていた。

 

思わぬ魔星達の襲撃に、貴族達も抵抗したが、

ローグとフードラムの強大な力の前には、なす術が無かった。

 

貴族は、次々に仮面を剥ぎ取られ、

仮面王国の女帝であるファラオは、ローグに捕えられてしまう。

 

由夏由夏

ローグとフードラムの2人が、仮面王国を襲っているわ。

由衣由衣

どちらも「ならず者」で通っていた、どうしようもない奴等よ。

みさとりんは、仮面王国の入り口に立った。

 

すると、貴族の1人が、みさとりんに助けを求め、走って来た。

 

貴族貴族

これはこれは、いいところへ。

みさとりん、お願いがあります。

私達の女帝であるファラオ様が、魔星達に捕まってしまいました。

魔星達は、ファラオ様の仮面を剥ぐつもりです。

我が仮面王国は、300年前より素顔を見られる事は、恥とされ、

建国以来、その掟を守ってきました。

もし、ファラオ様が、素顔を公衆の面前に晒すような事があれば、

この国は滅んでしまいます。

あなたも同じ仮面を着ける者として、この気持ちが分かると思います。

どうか私達を助けて下さい。

ローグとフードラムによるマスク剥ぎは、衰える事なく、

その様子を、貴族達も奴隷達も、見ているしかなかった。

 

貴族達の仮面が剥がされ、次々に貴族達の素顔が露わになっていく。

 

女貴族A女貴族A

次は、私達の番よ。

もう駄目だわ。

女貴族B女貴族B

誰にも見られた事の無い素顔を見られてしまうのよ。

覚悟を決める貴族達。

 

ローグローグ

いいか、奴隷どもよ。

今まで、お前達を支配してきた

仮面王国の女帝の素顔が、今、露わになるのだ。

フードラムフードラム

ファラオよ、さぞ屈辱的だろう。

ファラオファラオ

あなたのような輩に、素顔を見られてたまるものですか!

ローグローグ

威勢だけは、いいのぉー。

フードラムフードラム

しかし、もはや、これまでだ。

フードラムの手が、ファラオのオーバー・マスクに掛かる。

 

しかし、ファラオだけは、王である為、真の仮面の上に、

保険としてのオーバー・マスクを着け、2重に仮面を被っていた。

 

ファラオファラオ

ああーっ!

今だ素顔を見られるどころか、仮面に触れられた事さえ無かった

ファラオにとっては、これほど屈辱的な事は無かった。

 

フードラムの手により、オーバー・マスクが剥ぎ取られ、真の仮面が姿を現した。

 

奴隷奴隷

おおーっ!

奴隷達の驚きの声が上がる。

 

ローグローグ

マスクの下に、マスクとはな・・・。

フードラムフードラム

では、次は、真のマスクを剥がしてやるぞ。

フードラムが、真の仮面に手を掛けようとした瞬間、

 

みさとりんみさとりん

お待ちなさい。

ローグローグ

誰だ?

フードラムフードラム

お、お前は「みさとりん」!

みさとりんみさとりん

ファラオの仮面を剥がすのは、待って。

ローグローグ

黙れ!

こいつらは、俺達、奴隷を苦しめてきた悪党だ。

フードラムフードラム

マスクを剥がして、この国を潰してやる。

みさとりんみさとりん

奴隷制度は、頂けないけど、国まで潰すのは、ちょっと・・・。

ローグローグ

おお、みさとりんも奴隷制度には反対のようだぜ。

フードラムフードラム

じゃ、こいつらを始末してやる。

奴隷制度に関係する悪徳官僚達が、全員、ローグとフードラムによって処刑された。

 

みさとりんみさとりん

でも、話を聞いたところ、奴隷制度を強行してきたのは、

今、あなた達が始末した悪徳官僚達によるもので、

ファラオは、関係ないわ。

放してやって。

ローグローグ

しかし、仮面王国の長として、

奴隷制度を放置してきた責任を取る必要は、あるだろう。

みさとりんみさとりん

確かに・・・。

フードラムフードラム

なんなら、ファラオの代わりに、お前がマスクを取ってもいいんだぞ。

みさとりんみさとりん

うう、それは・・・。

ファラオファラオ

みさとりん、あなたが、仮面を取る必要は無いわ。

ファラオは、自ら真の仮面に手を掛ける。

 

貴族貴族

お、お止め下さい!

ファラオ様。

しかし、ファラオは、周りの制止も聞かず、真の仮面を取って、素顔を見せた。

 

奴隷奴隷

おおーっ!

貴族貴族

お、終わりだ・・・。

300年も続いた仮面王国が・・・。

みさとりんみさとりん

いいえ、終わりじゃないわ。

奴隷制度が終わっただけよ。

ファラオファラオ

これより、仮面王国は、平等になります。

みんなが仮面を着け、仮面王国は一層、繁栄していく事でしょう。

奴隷奴隷

おおーっ!!

仮面王国の民は、歓声を上げる。

 

ローグローグ

俺達の子供も、これで奴隷から解放されるぜ。

フードラムフードラム

悪徳官僚どもへの復讐も終わった事だし、気分がいいぜ。

みさとりんみさとりん

でも、あなた達、ならず者は、デビル・スターに帰ってもらうわ。

ローグローグ

どうしてだ?

フードラムフードラム

仮面王国を救ったんだぜ。

みさとりんみさとりん

だけど、今までに犯してきた罪が、消えた訳じゃないわ。

バブル・ラップ

ローグローグ

そんなーっ!

フードラムフードラム

ウソだろう?

みさとりんみさとりん

ローグとフードラムは、デビル・スターへと送られた。

 

ファラオファラオ

みさとりん、ありがとうございます。

あなたのおかげで、仮面王国は、救われました。

みさとりんみさとりん

とんでもない。

当然の事をしたまでよ。

みさとりんは、得意気に手袋をした右手の人差し指で鼻の下をこする。

 

みさとりんみさとりん

ファラオ、あなたのような美人が、

仮面で素顔を隠すなんて、もったいないわ。

ファラオファラオ

でも、私は、仮面王国の王です。

仮面を着けない訳には、いきません。

みさとりんみさとりん

じゃ、フルフェイスじゃなくて、私みたいな仮面にしたら。

ファラオファラオ

ウフフ・・・。

それも、いいですね。

あなたの仮面の方が素敵です。