空を飛ぶ事の出来る魔星・ガーゴイルは、空中で「みさとりん」から逃げ回っていた。

 

バブル・ラップを恐れ、素早い動きで常に「みさとりん」の背後を取るガーゴイル。

 

みさとりんみさとりん

(くっ、なんて速さなの。

それにバブル・ラップの弱点を知っているようだわ。

こうなったらタイム・ストップしかないわね)

ガーゴイルガーゴイル

いつまでも逃げ回っている訳にもいかねぇー。

ここでケリをつけてやる。

モンスター・クローッ!

ガーゴイルは、鋭い爪で「みさとりん」を引き裂こうと突っ込んで来た。

 

みさとりんみさとりん

キャーッ!

間一髪、みさとりんは、ガーゴイルの攻撃をかわしたものの、

恐怖のあまり、振り払った手が、ガーゴイルに当たり、エレクトリック・ショックを発動。

 

ガーゴイルガーゴイル

ウギャーッ!

ガーゴイルは、煙を上げながら、眼下にある森へと落下していく。

 

みさとりんみさとりん

あ~あ・・・。

早くバブル・ラップで包まれていれば良かったのに・・・。

すると、ガーゴイルが、森に落ちた事で木が燃え始めた。

 

みさとりんみさとりん

いけないっ!

森が火事になるわ。

みさとりんは、急降下し、ガーゴイルにバブル・ラップ。

 

幸い、燃えている木も一緒に包む事が出来た為、無事、泡の中で窒息消火。

 

ガーゴイルも死なずに済んだ。

 

みさとりんみさとりん

ふぅーっ、危なかった。

でも、あなたは、デビル・スター行きよ。

シュート・イン

一件落着の「みさとりん」は、得意気に手袋をした右手の人差し指で鼻の下をこすると、

スター・シップ内へと戻った。

 

そして、この時の様子を見ていた由夏が、

 

由夏由夏

由衣

見て、結界よ!

由衣由衣

どうして、こんな所に結界が?

みさとりんみさとりん

由夏、由衣、どうしたの?

由夏由夏

森の木の一部が燃えて無くなった事で、結界が姿を現したの。

みさとりんみさとりん

結界?

由衣由衣

一種のバリアーみたいなモノかな?

侵入者を防ぐ効果があるの。

由夏由夏

そうか!

ゼウスだわ。

この森の中に隠れているのよ。

みさとりんみさとりん

ゼウスが?

由衣由衣

この森は、木の高さが100メートルはあるから

身を隠すには、もってこいだわ。

由夏由夏

結界は、フレアーを外に漏らさないようにする効果もあるの。

由衣由衣

最近、ゼウスのフレアーが、フレアー探知機に反応しなくなったから、

おかしいと思っていたら、結界の仕業だったのね。

由夏由夏

魔星を退治する事ばかりに気を取られて、結界の存在を忘れていたわ。

みさとりんみさとりん

ゼウスは、結界を張る能力を持っているの?

由衣由衣

ううん、ゼウスじゃないわ。

4人衆よ。

みさとりんみさとりん

4人衆?

由夏由夏

魔星の中でも、結界を張る事の出来る4人を、

私達は、4人衆と呼んでいるの。

みさとりんみさとりん

四天王より強いの?

由衣由衣

4人衆は、魔法を使う事は出来ないから攻撃力は皆無よ。

だけど、1人1人に護衛する魔星が付いているわ。

みさとりんみさとりん

どうやって結界を壊すの?

由夏由夏

残念ながら結界を壊す方法は、今のところ見つかってないの。

由衣由衣

4人衆を倒すか、自ら結界を解かせるしかないわね。

みさとりんみさとりん

う~ん・・・。

由夏由夏

ゼウスは、4人の内の誰かの結界の中にいるはずよ。

由衣由衣

4人衆を1人ずつ倒していくしかなさそうね。

4人衆のいる森へとやって来た「みさとりん」。

 

そして、森の奥へと入っていくと、砦があった。

 

由夏由夏

この砦には、4人衆の1人・ジャッカルがいて、

セイレーンという魔星が、護衛として付いているわ。

由衣由衣

砦の外に結界が張られていないから、恐らくジャッカルは、

自身の周りに結界を張っていると思うわ。

結界の中と外とでは世界が違うから、

バブル・ラップが、効かない事に注意して。

みさとりんみさとりん

じゃ、どうやって倒すの?

由夏由夏

ジャッカルに自ら結界を解かせるしかないわね。

由衣由衣

悪いけど、私達がアドバイス出来るのは、ここまでなの。

お願い、みさとりん。

あなたの良い頭で考えてみて。

みさとりんは、砦の中へと入った。

 

すると、階段を登った玉座にジャッカルが座っていた。

 

そして、由衣の言った通り、ジャッカルの周りには結界が張られていた。

 

ジャッカルジャッカル

お前が「みさとりん」か?

噂通り、なかなか可愛いではないか。

みさとりんみさとりん

いやんっ。

魔星とはいえ、褒められると照れ臭いですわ。

ジャッカルジャッカル

何をしに来た?

みさとりんみさとりん

決まっているでしょ。

あなたを倒す為よ。

ジャッカルジャッカル

出来るかな?

すると、護衛のセイレーンが、曲を奏で始めた。

 

セイレーンセイレーン

グレイテスト・セレナーデ。

心地良い音楽が、砦中に響き渡る。

 

みさとりんみさとりん

何なの!

この音楽は?

気持ち良くて眠ってしまいそうだわ・・・。

だめよっ、タイム・ストップ!

みさとりんは、セイレーンの術中にハマる前に時を止め、

グレイテスト・セレナーデから逃れた。

 

みさとりんみさとりん

危ない、危ない。

眠ってしまうところだったわ。

一種の催眠術ね。

でも、どうやって、あの結界を解けばいいの?

そうだ!

タイム・ストップを解除し、みさとりんは、催眠術に掛かった振りをした。

 

すると、セイレーンは、曲を奏でるのを止めた。

 

セイレーンセイレーン

ジャッカル様。

みさとりんが、我が術中に落ちました。

ジャッカルジャッカル

ハッハッハ。

これで「みさとりん」は、ワシの操り人形だ。

みさとりんよ、こっちへ参れ。

みさとりんみさとりん

はい。

みさとりんは、玉座の前の階段を上がり、ジャッカルの方へと近付いて行く。

 

ジャッカルジャッカル

よし、そこで止まれ。

ピタリと止まる「みさとりん」。

 

ジャッカルジャッカル

お前のような少女が欲しかったぞ。

みさとりんは、ワシのものだ。

ハッハッハ。

ジャッカルは、結界を解き、両手を広げて「みさとりん」を招き入れようとする。

 

ジャッカルジャッカル

さ、ワシの胸に飛び込んで来るがよい。

みさとりんみさとりん

はい。

すると、みさとりんは、ジャッカルに近付き、バブル・ラップを放つ。

 

ジャッカルジャッカル

どわーっ!

泡に包まれるジャッカル。

 

続いてセイレーンにもバブル・ラップ。

 

ジャッカルジャッカル

み、みさとりん、眠っていたんじゃ・・・。

みさとりんみさとりん

ウフフ。

実は、騙された振りをしていたの。

あなたに結界を解かせる為にね。

ジャッカルジャッカル

謀りおったな。

しかし、どうやって

セイレーンのグレイテスト・セレナーデを・・・。

みさとりんみさとりん

それは内緒よ。

シュート・イン。

ジャッカルとセイレーンは、ポシェットの中に消え去った。