

今、ゴブリンとグレムリンがいた場所の近くにビッグベアーがいる。
よし、ビッグベアーよ。
みさとりんと戦うのだ。

ハッ!
ゼウス様。

みさとりん。
ビッグベアーという魔星が、あなたのいる所へ向かっているわ。

そうなの!
まあ、いいわ。
引き続き相手になってやるわ。

ゼウスも、みさとりんの存在に気付き始めたみたいね。
みさとりんの前にビッグベアーが現れた。

お前が、みさとりんか!

あら、私の事を知っているの?

ああ、俺たち魔星を、ことこどく葬っている奴がいると聞いた。
とんでもない大男かと思っていたが、
まさか、こんな小娘だったとは・・・。

子供だからって甘く見ないでよ。
私は、天下無敵の「みさとりん」よ。

言ったな。
ならば、俺の一撃を受けてみろ!
アイアン・ボンバーッ!

聖なる壁の前に、ビッグベアーの一撃は、防がれる。

あなたの技なんて、私には通用しないわ。
ビッグベアーは、泡に包まれた。

この「みさとりん」が、無敵だって事が分かった?

フハハハハ・・・。

何が、おかしいの?
気でも狂ったの?

俺の役目も、ここまでだ。

どういう事?

俺は、お前を足止めする為に、一芝居打ったのよ。
ブリザード様と戦わせる為にな。

ブリザード?

ブリザード様は、四天王の1人。
俺達とは格が違う。
お前も、ここまでだ。

私は、魔星なんかに、やられたりしないわ。
いつでも、かかってらっしゃい。
両手を腰に当て、自信に満ちた「みさとりん」なのであった。

フフフ・・・。
何処からともなく不気味な声が聞こえる。

誰?
突如、つむじ風が、みさとりんの前に出現すると、四天王の1人「ブリザード」の声がした。

お前が、我々の仲間を次々に葬ったという「みさとりん」か・・・。

そうよ。
そんな事より、姿を見せたら、どう?
すると、つむじ風が消え去り、ブリザードが姿を現した。

あなたが、ブリザードという魔星ね。

フッ、こんな小娘にやられるとは、不甲斐無い奴等よ。

なんですって!
私を甘く見ると、後悔するわよ。

何を戯けた事を。
俺は、四天王の1人、ブリザードだぞ。

ブリザードって事は、雪の技を使うの?

その通り、俺の凍気で、お前を氷漬けにしてやる。
我々のハーレム実現の邪魔をする
お前を片付けない事には、ゼウス様の野望は叶わん。
手始めに、俺の凍気を受けてみろ!
ブリザードの凍気が、みさとりんに降りかかる。

きゃあーっ、さむ~い!
みさとりんは、生まれて初めて、このような寒さを味わった。

手袋をして、ブーツを履いていると言っても、
ノースリーブにミニスカートでは、寒いわーっ。

ハッハッハ、こんなもの、ほんの小手調べだ。
次は、本当に、あの世へ行くぞ。

でも、私には、このマントがあるわ。
その程度の冷気なんて何でも無いわ。

ならば、受けてみろ!
このブリザードの技を。
コールド・ウインドー。
みさとりんは、マントで自分の体を覆うと、
コールド・ウインドーの冷気は、マントに防がれ、消滅した。

何ぃーっ!?
俺のコールド・ウインドーがーっ!
驚くブリザード。

私の前では、あなたの技なんて、こんなものなのよ。

この技を喰らって凍傷にならなかったのは、お前が初めてだ。
仕方あるまい。
まさか、小娘ごときに、この技を使う事になるとは思わなかった。
受けてみろ!
デス・ブリザード。
凄まじく大きな猛吹雪が、みさとりん目掛けて飛んで来る。

デス・ブリザードが、聖なる壁にぶつかり、消滅する。

ばっ、馬鹿な!
俺のデス・ブリザードが・・・。

あなたの技なんて、所詮、私には通用しないのよ。
ブリザードは、あまりの絶望感に脱力し、地面に膝を付いた。

な、なんという事だ!
四天王の1人であるこの俺を子供扱いにするとは・・・。
ブリザードの体が、泡に包まれる。

おわーっ!

な、なんという強さだ!
ブリザード様が、必ず「みさとりん」を倒し、その後、
俺を救ってくれると信じて、一芝居打ったのに、
まさか、こんな事になるとは・・・。

ウフフ・・・。
大きな誤算だったようね。
みさとりんは、勝ち誇ったように手袋をした右手の人差し指で鼻の下を擦る。

さあ、2人仲良くデビル・スターに帰りなさい。

どわーっ!

そんなーっ!
ブリザードとビッグベアーは、ポシェットの中へと吸い込まれて行くのであった。
イラスト by SAHARA様
魔法少女のイラストコンペ
受賞作品