
何らかの力によって変身し、強大な力を得ているものと思われます。

みさとりん、思ったより強敵だな。

御意に・・・。

では、四天王の2番手であるバベルを行かせよう。
冷凍攻撃が通用しないのなら、火炎攻撃はどうだ?

魔星達の目的が、フェアリー・スターに
ハーレムを創る事だったとはね・・・。

呆れた・・・。
ゼウスって、スケベなのね。

でも、それ以外が目的の魔星も多いと思うよ。

魔星の中でも凄い実力を持つ四天王の一人・バベルよ。

どうやら「みさとりん」と勝負がしたいみたいね。

望むところよ。

バベルは、火炎攻撃が得意だから気を付けてね。
バベルが、みさとりんの前へと現れる。

私の為に、待ってくれていたとは、感謝するぞ、みさとりん。

私とあなたのどっちが強いか勝負よ。

では、挨拶代わりにファイヤー・リングはどうだ?
みさとりんを中心に、円を描くように、炎が「みさとりん」を包んだ。

きゃっ、熱ーいっ。

はっはっはっ。
どうだ、私の火炎攻撃の味は?

このままでは蒸し焼きになってしまうわ。

みさとりん、マントを翻してビッグ・ウインドと唱えるのよ。

ビッ、ビッグ・ウインド。
すると、強風が巻き起こり、みさとりんを取り囲む炎が消えた。

なんと!
私の炎を消すとは・・・。
なかなかやるな。

ええ、でも、あまりに熱くて汗をかいてしまったわ。
魔星なんかとの戦いで汗臭くなるのは嫌よ。

しかし、今のは、ほんのお遊びだ。
バベルは、高熱のデス・フレイムを放った。

ええーいっ、この程度のもの・・・。
みさとりんは、デス・フレイムをマントで防いだ。
すると、炎は、みさとりんのマントに遮られ、くすぶった後、消滅した。

なにーいっ!?
私のデス・フレイムが!

あなたの力なんて、こんなものよ。
しかし、辺りに焦げたニオイが漂った。

いやーん、焦げくさ~いっ。
マントで火炎攻撃なんか受けるもんじゃないわ。

私も見くびられたものだ。
では、このバベル最大の技。
ファイヤー・ボム。
巨大な炎の塊が、みさとりん目掛けて飛んで来る。

これは、さすがにスゴイわ。
ファイヤー・ボムが、聖なる壁によって防がれる。

し、信じられん・・・。

早く終わりにしましょう。
バベルは、泡に包まれるのであった。

みさとりんの力が、これほどまでとは・・・。

ウフフ、それほどでも無いわ。
みさとりんは、得意気に手袋をした右手の人差し指で鼻の下をこする。

しかし、私を倒したからといって、
この後の四天王を甘くみない方がいいぞ。

バベルは、ポシェットに吸い込まれるのであった。
そして・・・。

いつまで、そこに隠れているの?

へへっ、見つかっちまったか。
木の陰に隠れていたピクシーが、姿を現す。

俺は、魔星のピクシーさ。

四天王との戦いで疲れ切った私を
倒そうと思っていたのかもしれないけど、残念だったわね。

ケッ。
お前が、こんなに強いとは思わなかったぜ。
せっかく、おこぼれを頂戴しようと思ったのによ。

クスッ。
強すぎて悪かったわね。
バブル・ラップ。
ピクシーは、泡に包まれる。

俺は、この後、あの地獄へ送り返されるのか・・・。

そうよ。
最後に何か言い残す事は無~い?

そ、そうだな。
じゃ、最後に、お前の素顔が見てみたい。

えっ!
私の素顔が見たいですって!
それは出来ないわ。

堅い事、言うなよ。
俺も、もうこれで終わりだ。

絶対にイヤよ。
しかし、仮面を取る事を拒む「みさとりん」を説得し続けた結果・・・。
みさとりんは、手袋をした右手の人差し指を、ほっぺたに当てて、

そうね~。
私の正体を知ったところで、あなたはもう
フェアリー・スターに戻って来る事は無いんですもんね~。

そうだろう?

じゃ、ちょっとだけ見せちゃおうかな~。

そうこなくっちゃ。
「パチパチパチ」
手を叩いて喜ぶ魔星のピクシー。

誰にも見せた事の無い「みさとりん」の素顔よ。
安く思わないでね。
みさとりんは、直立不動の姿勢で両目を閉じた後、
両手を、ゆっくりと仮面の位置まで上げると、
自ら仮面に手を掛け、仮面を少し下に、ずらした。
ゴクリと唾を飲み込むピクシー。
そして、更に仮面を下に、ずらそうとした瞬間、

やっぱり、や~めた。
みさとりんは、仮面を元の位置に戻す。

な~んだ、見せてくれねーのかよー。
まったく、ぬか喜びだぜぇー。


さよなら~。
ピクシーは、デビル・スターへと強制送還された。