メグミメグミ

私の名前は、立花(たちばな)メグミ

12歳の小学6年生。

ちょっと、どんくさいけど、この物語の主人公なの。

今から書く話は、私が、「魔星(ませい)ハンター・みさとりん」に

なった時の事・・・。

そんなある夜、メグミは眠りにつき、夢を見ていた。

 

そして、フェアリー・スターの女神である由衣(ゆい)と由夏(ゆか)は、

夢の中にいるメグミを、スター・シップの中に誘い出した。

 

メグミメグミ

ここは、どこなの?

由衣由衣

驚かせてゴメンね。

メグミメグミ

あ、あなた達は?

由夏由夏

私達は、フェアリー・スターの女神、由衣と由夏。

メグミメグミ

これは、夢なの?

由衣由衣

う~ん、夢のようで夢じゃないの。

私達は、メグミに、この星を救ってもらいたくて、

ここへ誘い出したの。

メグミメグミ

ええっ?

何故、私の名前を?

それに、この星を救うって?

そんな事、私に出来るはずが無いわ。

由夏由夏

それが出来るのよ。

このコスチュームを着ればね。

メグミの前に「みさとりん」のコスチュームを着たマネキンが現れた。

 

メグミメグミ

こ、これは?

由衣由衣

「みさとりん」のコスチュームよ。

メグミメグミ

みさとりん?

由夏由夏

250年前、「魔星(ませい)」から

フェアリー・スターを救った救世主よ。

メグミメグミ

魔星?

救世主?

由衣由衣

魔星とは、簡単に言えば、凶悪犯の事よ。

メグミメグミ

きょ、凶悪犯!

そんな人を相手に私が勝てる訳ないじゃない。

由夏由夏

大丈夫。

この無敵のコスチュームを着れば、魔星なんて敵ではないわ。

メグミメグミ

無敵のコスチューム・・・。

メグミは、もう1度、マネキンが着たコスチュームを見る。

 

メグミメグミ

それにしても、すごい格好ね。

マントを着けて、仮面で顔を隠して、手袋にブーツと、

いかにも正義の味方って感じだわ。

由衣由衣

でしょう?

メグミメグミ

でも、私は、いつもズボンしか履かないから、

ミニスカート、似合うかな?

由夏由夏

似合うに決まってるじゃない。

メグミメグミ

靴も、いつもスニーカーだから、ブーツだと歩きにくくないかな?

由衣由衣

すぐ慣れるわよ。

メグミメグミ

ツインテールとロングヘアーなんて、こんな髪型、した事が無いわ。

由夏由夏

いつもポニーテールなんだから、

たまには違うヘアースタイルもいいでしょ?

メグミメグミ

救世主かぁ~。

メグミは、みんなからチヤホヤされる事を想像した。

 

友人A友人A

メグミちゃん、救世主になったのね。

すごーいっ。

格好いいーっ。

メグミメグミ

エヘヘ・・・、大した事無いよ。

でも、そんな風に言われると照れ臭いわ。

メグミは、楽しい事を妄想し、「わぁ~」といった感じで、

マネキンが収められているショーウインドーのガラスに両手を当て、

みさとりんのコスチュームを見上げていた。

 

由衣由衣

どう?メグミ。

このフェアリー・スターを救ってくれる?

メグミメグミ

でも、何故、私に?

私じゃないと、駄目なの?

人なんて、いっぱい居るのに・・・。

由夏由夏

みさとりんは、誰でも、なれる訳ではないの。

メグミは、「みさとりん」の後継者に選ばれたのよ。

今、フェアリー・スターで、最も「みさとりん」に、ふさわしい者よ。

由衣由衣

みさとりんに変身すれば、魔星より10倍強くなれるの。

メグミメグミ

10倍!

由夏由夏

強力な魔法で、ビシバシ魔星をやっつけられるよ。

メグミメグミ

正義のスーパーヒーローなんてカッコイイ~。

由衣由衣

決まりね!

じゃ、服を脱いで、キャミソールとパンツだけになって。

メグミメグミ

えっ?

ここでパンツ一丁になるの?

由夏由夏

女同士なんだから恥ずかしがらないで。

メグミの体と「みさとりん」のコスチュームを融合させるのよ。

メグミメグミ

ゆ、融合って・・・。

マネキンが着ているコスチュームを取り外して、

フィッティングルームで着替えるのかと思っていたわ。

由衣由衣

そうじゃないの。

言葉を唱えるだけで「みさとりん」に変身できるようにするのよ。

メグミメグミ

ちょ、ちょっと心配・・・。

メグミは、躊躇しながらもキャミソールとパンツだけになり、

マネキンの隣りに立つと、由衣が、装置のスイッチを入れる。

 

すると、メグミの体とコスチュームが眩いばかりの光に包まれ、融合が始まった。

 

白い光の中で、マネキンが身に付けていた手袋、ブーツ、マントといったアイテムが、

1つずつメグミの体に装着されていく・・・。

 

由夏由夏

順調に進んでいるわね。

由衣由衣

私達の計算通り、サイズもピッタリだわ。

そして、マネキンの着ていたコスチュームが、全てメグミの体に移動し、

マネキンだけになると、メグミは、聖なるコスチュームに覆われた「みさとりん」となった。

 

融合が完了し、静かに目を開ける「みさとりん」。

 

そして、等身大の鏡で、自分の姿を見る。

 

みさとりんみさとりん

わぁ~、これが私なの?

でも、このコスチューム、着てみると、思ったより恥ずかしいわ。

由夏、この格好、本当に似合ってる?

由夏由夏

何を言っているの。

お似合いじゃない。

すごく可愛いし、格好いいわよ。

みさとりんみさとりん

エヘヘ・・・。

いやだ、由夏ったら。

そんなに褒められると照れ臭いじゃない。

「みさとりん」となったメグミは、照れ臭そうに手袋をした右手の人差し指で鼻の下をこする。

 

そうしている間に、目覚まし時計が鳴り、現実の世界へと戻る時が、やって来た。

 

みさとりんみさとりん

あっ!

もう起きる時間だわ。

由衣由衣

明日、家に帰ったら、自分の部屋で待っていて。

私達が、迎えに行くから。

由夏由夏

今度は、夢ではなく、本当に・・・。