フェアリー・スターのとある場所でミニバスケットボールの試合が行われていた。

 

1人の少女が、味方からパスを受けると、ジャンプして相手ゴールへとシュート。

 

見事、シュートが決まり、

 

ヒトミヒトミ

ナイッシューッ。

メグミメグミ

エへへ。

得意気に右手の人差し指で鼻の下をこするのは、

メグミという、一見どこにでもいる普通の女の子。

 

この少女は、父と母との3人暮らしという一般的な家庭に育ち、

聖(セント)クラリス学園に通う、まだ12歳の小学6年生。

 

何の取り柄も無い彼女ではあるが、これならと思ってやってきたバスケで

ヒーローになる事を目指していた。

 

そして、試合は進み、30対31で負けてはいたが、試合終了の10秒前に、

相手チームのゴール付近でメグミはボールを手にする。

 

ここでシュートを決めれば、逆転勝ちとなるところではあったが、

当たり負けしそうで怖いのか、なかなか踏み込んでいけないメグミ。

 

すると、モタモタしているうちに、相手チームにボールを奪われてしまい、

メグミのチームは、負けてしまった。

 

ヒトミヒトミ

せっかくのチャンスに何やってんのよっ。

今日の敗因は、メグミの勇気の無さよっ。

同じバスケ仲間でクラスメイトのヒトミから厳しい一言を言われてしまう。

 

メグミメグミ

私って、気が弱いんだよね~。

バスケの試合が終わり、家に帰ったメグミではあったが、試合の事が頭から離れなかった。

 

部屋の明かりを消してベッドには入ったものの、なかなか眠れず、

両親が眠りについた深夜0時を過ぎても、まだ起きていた。

 

すると、突然、メグミの体は、不思議な力によって別の場所へとテレポートされた。

 

メグミメグミ

えっ?

ここは、どこなの?

由衣由衣

驚かせてゴメンね。

メグミメグミ

あ、あなた達は誰っ?

由夏由夏

私達は、フェアリー・スターの女神、由衣と由夏

メグミメグミ

女神?

そんなの、伝説のものでしょ。

これは、夢ね?

由衣由衣

ううん。

夢なんかじゃないわ。

私達の足元をよく見て。

メグミメグミ

う、浮いてる・・・。

メグミは、自分の頬をつねってみた。

 

メグミメグミ

痛いっ!

これは間違いなく現実だわ。

それに、私を、こんな所へ連れ出す事が出来るなんて・・・。

由夏由夏

少しは信じてもらえた?

メグミメグミ

う、うん・・・。

で、でも、私をどうするつもりなの?

由衣由衣

実は、ある話を聞いてもらいたくて、あなたをココへ誘い出したの。

メグミメグミ

話?

由夏由夏

もうすぐフェアリー・スターにデビル・スターという星が

最接近するっていう話は、御存知でしょ?

メグミメグミ

もちろん。

250年に1度の天体ショーでしょ。

それが、どうかしたの?

由衣由衣

魔星(ませい)が、フェアリー・スターに戻って来ようとしているの。

メグミメグミ

魔星?

由夏由夏

簡単に言えば、凶悪犯の事よ。

メグミメグミ

凶悪犯?

でも、それが、私に何の関係があるの?

由衣由衣

あなたに魔星を退治して欲しいの。

メグミメグミ

退治って、凶悪犯を相手に、私にそんな事、出来るはずないじゃない。

由夏由夏

大丈夫。

そこにある無敵のコスチュームを着れば、魔星なんて敵ではないわ。

メグミが、後ろを振り向くと、無敵のコスチュームを着たマネキンがあった。

 

魔星ハンター・みさとりん

線画 by りるくてぃ

着彩 by 祠(ほこら)

 

魔法少女の塗り絵コンペ

最優秀賞受賞作品



メグミメグミ

こ、これは?

由衣由衣

みさとりん」のコスチュームよ。

メグミメグミ

みさとりん?

由夏由夏

250年前、「魔星(ませい)」から

フェアリー・スターを救った救世主よ。

メグミメグミ

救世主・・・。

だったら、女神である貴女達が、このコスチュームを着て

救世主になればいいんじゃない?

由衣由衣

私達は、実体が無いから「みさとりん」にはなれないの。

由夏由夏

だから、私達は、2つの星の最接近に備えて何年も前から

フェアリー・スター星人の中で代わりになる人を探していたの。

メグミメグミ

でも、どうして、このような話を私に?

人なんて他にも、いっぱいいるのに・・・。

由衣由衣

みさとりんは、誰でも、なれる訳ではないの。

由夏由夏

私達は、今、フェアリー・スターの中で、

最も「みさとりん」に、ふさわしい者として

あなたを選んだのよ。

メグミメグミ

でも、私のような女子小学生が、凶悪犯になんて本当に勝てるの?

由衣由衣

大丈夫。

みさとりんに変身すれば、魔星なんて敵ではないわ。

由夏由夏

強力な魔法を武器に魔星なんてイチコロよ。

メグミメグミ

どういった基準で私が選ばれたのか、

全くもって理解できないんだけど、少し嬉しいかも・・・。

由衣由衣

決まりね!

じゃ、あなたの体と「みさとりん」のコスチュームを融合させるわ。

メグミメグミ

ゆ、融合って・・・。

マネキンが着ているコスチュームを取り外して、

フィッティングルームで着替えるのかと思っていたわ。

由夏由夏

そうじゃないの。

言葉を唱えるだけで「みさとりん」に変身できるようにするのよ。

メグミメグミ

ちょ、ちょっと待って!

改造人間みたいで、怖いわ・・・。

一晩、考えさせて。

由衣由衣

分かったわ。

でも、この事は誰にも言わないでね。

メグミメグミ

うん。

私は、口は堅い方よ。

由夏由夏

じゃ、返事は明日という事で、今日は、おやすみ~。

由衣は、メグミを家までテレポートさせるのであった。